ネットワークストレージの基本―。SAN (Storage Area Network) とNAS (Network Attached Storage) とは何か? DAS (Direct Attached Storage) とは何か?をIT初心者向けにわかりやすく解説します。
基本情報技術者試験やネットワークスペシャリスト試験などでも出題される基本知識ですのでしっかり頭に入れておきたい内容です。
ネットワークエンジニアを目指す方であれば知らないと恥ずかしい基本知識の1つです。是非最後までご覧ください。
ネットワークストレージとは?
DAS/NAS/SANの違いをしっかりと理解できるようにまずは基本となるネットワークストレージの基礎知識を解説します。
ネットワークストレージとは、ネットワークを経由してコンピュータに外部記憶装置(=ストレージ)を接続する接続形態のことを指します。別名でストレージネットワークとも呼ばれます。
ストレージとは、ハードディスクやCD-R、microSDなどのデジタル情報を記憶/保持する機器を指し、主にコンピュータ本体の記憶容量が不足した場合などにコンピュータに直接接続するなどして利用します。
ストレージを直接コンピュータに接続するのではなく、LANケーブルなどを経由して(=ネットワークを経由して)ストレージを接続したものをネットワークストレージと呼びます。
DAS (Direct Attached Storage) は、その名の通りDirectにサーバに接続するのでネットワークストレージには該当しませんが、NAS (Network Attached Storage) とSAN (Storage Area Network) はネットワークストレージに該当する、という違いがあります。
以上を踏まえて、DASとNASとSANの違いを1から解説します。
DASとは (Direct Attached Storage)
DAS (Direct Attached Storage) とは、コンピュータ(=サーバ)とストレージを1対1で接続する接続形態を指します。もしくは、DASの接続形態で接続するストレージそのもの指してDASと呼びます。
コンピュータにUSBを差し込むのと同じようなイメージを持てればOKです。
DAS (Direct Attached Storage) はネットワークを介さずにサーバに直接ストレージを接続するため、設置も容易で導入コストも安いというメリットがあります。一方で、複数のサーバでストレージを共有することができないため、容量の追加が柔軟に行えないなどのデメリットも存在します。
NASとは (Network Attached Storage)
NAS (Network Attached Storage) は、LANケーブルなどを経由(=ネットワークを経由)してストレージを接続する接続形態を指します。
Network Attached Storage の略がNASなのでストレージそのものを指してNASと呼ぶ場合もあります。上記の図を見て分かるように「ネットワークに直接接続」するという点が大きな特徴。
DASと比較すると、NAS (Network Attached Storage) は1つのストレージをネットワーク全体で利用できるメリットがあるものの、逆にネットワーク全体に負荷をかけてしまうというデメリットもあります。
ネットワークで共有できるファイルサーバとして(主に構成管理用のサーバとして)利用される場合が多い接続形態です。
SANとは (Storage Area Network)
SAN (Storage Area Network) は、ファイバチャネルと呼ばれる高速伝送が可能な転送方式を利用してサーバとストレージを接続する方式。かつ、ストレージはネットワークとは独立して構成されるのがポイントです。
ファイバチャネルスイッチ(FCスイッチ)によって、複数のストレージがあたかも1つのストレージのように管理できるので、容量の付け替えなどが柔軟に行えるというメリットがあります。
ただし、SANを導入するには専門的なスキルや、専用の機器が必要になるので構築の難易度が高いというデメリットがあります。
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