このページでは、Angularをローカル環境で構築するための基本的な手順について解説いたします。
参考 Angularとは?
ローカル環境の構築はAngularを開発する際に必要となる最初の1歩で、Webアプリケーションの構築に必要なフレームワークと各種ツールのセットアップを含んでいます。このページで解説する構築手順は、最も一般的なAngular CLI(Command Line Interface)を使用したAngularアプリケーションのセットアップ方法に焦点を当てています。
このページで説明する手順は、WindowsおよびMacOSの両方で共通的に利用することができます。
Node.js、Yarn、Angular CLIはクロスプラットフォーム対応しており、Windows、MacOS、さらにLinuxでも同様のコマンドを使用してインストールと設定を行うことができます。
ステップ1: Node.js と Yarn のインストール
- Node.jsの公式サイトからNode.jsをインストール。
- Node.jsをインストールするとnpmもインストールされるので、次にYarnをインストールします。コマンドプロンプトまたはターミナルで以下のコマンドを実行してください。
npm install -g yarn
参考 Node.jsとは?
- インストール後、以下のコマンドでそれぞれのバージョンを確認します。
# node -v v18.19.1 # yarn -v 1.22.21
- Qyarnとは?
- A
Yarnは、JavaScriptのためのパッケージマネージャー。Facebook、Google、Exponent、Tildeによって共同で開発され、npmの代替として設計されています。依存関係の管理をより高速、安全、信頼性の高い方法で行うことができます。
パッケージマネージャとは、ソフトウェアのインストール、アップデート、設定、削除などを簡単にするためのツールのことで。Google Play Store と同じような立ち位置のもので、アプリの管理を手助けしてくれるツールのこと。Yarnをインストールしておくことで、必要となるパッケージ(=プログラムの部品)を簡単にインストールしたり削除したりすることができるようになります。
ステップ2: Angular CLI のインストール
まずは、Yarnを使ってAngular CLIをインストールします。Angular CLIの役割はこの章の最後で詳しく説明しますが、Angular専用のコマンドラインツールのようなものです。
Angular CLIをインストールするために、以下のコマンドを実行してください。
yarn global add @angular/cli
上記のコマンドを実行することでAngular CLIがグローバルにインストールされます。Angular CLIが正常にインストールされたことを確認するため、以下のコマンドをコマンドラインまたはターミナルで実行します。
ng version
以下のような表示がされればインストール成功です。
ステップ3: 新しいAngularアプリケーションの作成
Angular CLIを使って新しいAngularアプリケーションを作成します。まずは、開発用のディレクトリに移動します。 例えば、Documents
の中に Projects
ディレクトリがある場合、以下のように移動します(Windowsの場合はパスが異なる場合があります)。
cd ~/Documents/Projects
開発用のディレクトリはどこでもOK。自分のPC上で動作させるためのディレクトリなので任意の場所で構いません。ただし、プロジェクト全体で基本となるルールがある場合はそちらに従いましょう。
開発用のディレクトリに移動したら以下のコマンドを実行します。Yarnを使用する場合でも、Angular CLIのコマンドは変わりません。
ng new my-angular-app --package-manager=yarn
--package-manager=yarn
オプションを指定すると、Angular CLIはnpmの代わりにYarnを使用してパッケージを管理します。my-angular-app
はプロジェクト名で任意で変更可能。例えば、todo-app という名前のプロジェクトを作りたければ以下のようなコマンドを実行すればOKです。
ng new todo-app --package-manager=yarn
ステップ4: アプリケーションの実行
プロジェクトディレクトリに移動し、アプリケーションを起動します。
cd my-angular-app ng serve --open
ng serve
コマンドは開発サーバーを起動し、--open
オプションはブラウザでアプリケーションを自動的に開きます。(多少時間がかかる場合があります)
これで、Yarnを利用してローカル環境でAngularアプリケーションを実行することができます。
成功すると、以下のような画面が開きます。