IPv6(Internet Protocol version 6)とは何か?ネットワークエンジニアとして押さえておきたい基礎知識を初心者向けに分かりやすく解説します。
IPアドレスと言うと、一般的にはIPv4アドレスを指すのですが、IPv4アドレスは最大43億個ほどしか存在しないため、利用者が急増した現代のインターネット空間ではIPv4アドレスの枯渇問題が発生しています。
直近はIPv4の利用方法を工夫し何とか乗り切っている状況ですが、その問題を一気に解決するIPv4の進化版として登場したのがIPv6(Internet Protocol version 6)です。
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簡単に説明すると、IPv4の進化版プロトコルがIPv6ということです。
このページでは、IPアドレスの基本知識をおさらいしつつ、IPv4とIPv6の違い、IPv6の基本知識までを網羅的に解説します。
ネットワークエンジニアを目指す方であれば知っておきたい重要知識の1つ。是非最後までご覧ください。
【前提】IPアドレスとは?
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IPアドレス(Internet Protocol Address)とは、インターネットの世界における住所のことです。
現実世界では、今住んでいる場所に応じて全員がそれぞれの「住所」を持っています。これと同じように、インターネットに接続する全てのコンピュータ(実はあなたのスマートフォンにも)にはIPアドレスが割り当てられています。
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例えば誰かに手紙を送りたいときは、その人の住んでいる「住所」を調べて手紙を郵便局に配達しますよね。
これと同じようにインターネットの世界でも「IPアドレス」を基に、メールをどこに送れば良いか?、動画データを誰のスマートフォンに送れば良いか?などを判断します。
IPアドレスは以下のような数字の羅列で表記されます。3桁ごとに区切られた12桁の数字です。
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このIPアドレスはシステム的には32bitの二進数なのですが、人間にとって理解しやすいように8bit単位で10進数に変換した形で表記されています。
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IPv4アドレスの枯渇問題
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IPv4アドレスはのアドレス長は32bitであるので、理論上約43億個(※ 2の32乗=4,294,967,296個(約43億個) )の割り当てが可能です。
ですが、世界的にインターネットが普及し、パソコンやスマートフォン・その他ネットワーク機器が膨大な数に。結果、43億個のIPv4アドレスだけでは、全ての機器にIPアドレスを割り当てることが困難になりました。これがIPv4の枯渇問題です。
この枯渇問題への対策として、NAT(Network Address Translation)という技術が用いられてきましたが、より抜本的な解決策としてIPv6が期待されています。
NAT(Network Address Translation)は、ネットワークのアドレス(IPアドレス)を変換する技術のこと。
主にグローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスを変換することを目的としてとして利用されます。
なぜNATが枯渇問題への対策として利用できるのか?詳しく知りたい方は以下をチェック。
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ここからIPv6の解説に入りますが、IPアドレスについての基本知識を抑えきれていない!という方は必ず以下のページの内容も頭に入れてからご覧ください。
IPv6とは:分かりやすく解説
IPv6とは、IPv4アドレスの枯渇問題を受けて開発されたプロトコルです。
IPv6プロトコルのその最大の特徴は、IPアドレスのアドレス長を128bitとして規定している点。
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Bit数がIPv4アドレスの4倍多く存在しているため、IPv6アドレスの個数は最大43億の4乗(=340澗)という天文学的な個数に―。つまり、事実上ほぼ永久に枯渇しないアドレス体系を採用しています。
またIPv6はアドレスの個数を確保するだけでなく、IPv4で必要とされていたNATは不要となるなど、IPv4で顕在化した多くの問題を一気に解消させる仕組みを同時に備えています。
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IPv6はアドレス数の確保だけでなく、その他にも多くのメリットを備えているということが分かればOKです。
IPv6の表記方法/省略方法
IPv6アドレスは、128Bitを16Bitごとにコロン:で区切り16進数に変換して表記します。
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また、以下のルールで0を省略して記載して良いことになっています。そのため、実際目にするIPv6アドレスが通常よりも短く記載されていることがあるため注意しましょう。
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IPv6アドレスの分類
IPv6アドレスはその利用用途に応じて大きく3つに分類することができます。
さらに①のユニキャストアドレスは通信範囲(=パケットの到達範囲)に応じてさらに以下の3つに分類されます。
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この辺の分類を勉強していくとIPv6の特徴が少しづつ分かってくるので1つずつ解説します。
IPv6:ユニキャストアドレス
ユニキャストアドレスは特定のコンピュータを表すIPv6アドレスの1つです。
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1対1の通信で用いられるIPアドレスです。
普段はこのアドレスを使用してコンピュータ同士が通信を行います。
IPv6:マルチキャストアドレス
マルチキャストアドレスは「グループ」を表すIPv6アドレスです。
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IPv4のマルチキャストアドレスと同じ考え方です。
マルチキャストアドレス宛にパケットを送信すると、そのグループに属する全てのコンピュータにパケットが届けられます。
IPv6:エニーキャストアドレス
エニーキャストアドレスはマルチキャストアドレスと同じで「グループ」を表すアドレスです。
マルチキャストアドレスにパケットを送信すると、そのグループに属する全てのコンピュータにパケットが届けられますが、エニーキャストアドレスの場合はそのグループに属するコンピュータのうち1つにしかパケットが届けられないという点が特徴です。
ネットワークエンジニアを目指す方は
コンピュータとコンピュータはどのように通信をしているのか?インターネットはどのような仕組みで構成されているのか?
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ネットワークの基礎を1から学習したい方(=ネットワークエンジニアを目指す方)は、以下の書籍が非常におすすめ。
日常生活で例えた説明や豊富な図解付きでIT初心者でも分かりやすく理解することができます。
ただし、ページ数も多くさくっと手軽に読める内容ではありません。しかしながら、ネットワークエンジニアを目指す場合、ほぼ全員が一度は読んだことがある書籍なので是非一度読破しておきたい1冊
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ネットワークエンジニアを目指す方ではなくても、ネットワークの知識がある/なしで今後のキャリアプランに大きく影響します。1度手に取ってみてはいかがでしょうか?
またシステムエンジニアを目指す方や、IT知識を1から身につけたい方は以下のページをご覧ください。
正直どこから学び始めればよいかわからない。どのように勉強していけば、エンジニアとしてのスキルが磨けるか?が分からない・・・という方は必見です。
システムエンジニア向けに「できるエンジニア」になる方法を1から解説しておりますので、是非ご覧ください。
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