【SAP】事業領域とは?覚えておきたい2つのポイント

FI

SAPにおける事業領域の役割と設定方法、2つのポイントに絞って解説します。

事業領域は1度理解してしまえば難しくはありませんので、このページでマスターしておきましょう。

事業領域はFI領域における組織設定の一種です。

「会社コード」の概念、FIモジュールの最終ゴールを事前に理解しておく必要があるため、理解に自信がない方は以下のページをご覧ください。

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事業領域の役割は?

事業領域は、会社コードと同じように「財務諸表」を出力する単位として設定を行います。

参考として、SAP標準機能の「財務諸表出力」画面を見てみましょう。

財務諸表出力画面(Tr-CD : S_ALR_87012284)

財務諸表の出力は本画面から行います。

以下の画面の赤枠内にて事業領域を入力することができます。この画面からもわかるように、SAPでは事業領域を財務諸表を出力する単位として定義していることが分かります。

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会社コードと事業領域の違いは?

会社コードと事業領域の違いは「社内用」か「社外用」なのかという点で異なります

会社コードは、会社コードの解説ページでも説明したように社外向け、つまり法的に報告が義務付けられている単位(法人)として設定するのに対して、事業領域は、あくまでも内部用の集計単位としての位置づけです。

したがって、会社コードは法人単位として設定するのに対して、事業領域の設定は各クライアントの要件に基づいて設定が行われます。

会社コードは「必須」・事業領域は「任意」

会社コードの設定が必須であるのに対して、事業領域の設定は任意(つまり、必ずしも設定する必要はない)です。

もともと、事業領域は複数の会社コードを持つクライアント向けに提供されていた機能なんです。

日本と中国でそれぞれ法人を持つクライアントを想像してみましょう。TOYOTAとかHONDAとかの車メーカーなどでしょうか。

この際、会社コードは法的実態(※財務諸表を出力する単位)として設定する必要があるので、「日本法人」「中国法人」の2つで設定します。こうすることで各国単位の業績を報告し、内部的にも各法人ごとの弱点分析を実施することができます。ただし、この単位では「製造部門」「販売部門」などのそれぞれの事業ごとの収益はわかりませんね。

中国と日本合わせて、製造部門の費用・収益はどれぐらいなのか? 販売部門単独で見た時には黒字なのか?

このニーズにこたえるために誕生したのが、事業領域なんです。

会社コードと事業領域はN:M

複数の会社コードに、複数の事業領域を紐づけることができます。また、その逆も可能です。

会社コードが1つしかないクライアントでも、それぞれの現場の要件に合わせたレベルでの財務諸表出力が義務付けられている場合が多く、会社コード1つに対して複数の事業領域が割り当てられていることが一般的です。

ここまでで、事業領域についての基本概念の説明は終わりです。ここからは設定方法を確認していきましょう。

事業領域の設定方法

Tr-CD : SPRO

IMG ⇒ 企業構造 ⇒ 定義 ⇒ 財務会計 ⇒ 定義:事業領域 と選択します。

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新規エントリを押下し、4桁の英数字とテキストを入力します。

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事業領域は、財務諸表を出力するための組織設定であると理解しておきましょう。

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