PR

【SAP(FI)】事業領域とは?初心者向けに3分で解説

FI

SAPのFI(財務会計)モジュールにおける「事業領域」とは、企業の内部的な組織単位を表すもので、財務会計、資材管理、販売・流通などの各モジュールに跨る情報の集計や分析を可能にする仕組みのこと。

FI単体で見た場合には事業領域は会社コードと同じように「財務諸表を出力する単位」として捉えることができます。

参考 会社コードとは?

このページではSAP/FI領域における「事業領域」の基本・考え方を1からわかりやすく解説します。

このページで学べる内容
  • 事業領域とは?事業領域を設定する目的
  • 事業領域の設定方法やポイント

SAPエンジニア(特にFIコンサル)を目指す方であれば知らないと恥ずかしい超・基本知識の1つです。是非最後までご覧ください。

スポンサーリンク

SAP:事業領域とは?

SAPのFI(財務会計)モジュールにおける「事業領域」は、企業の内部的な組織単位を表すもので、財務会計、資材管理、販売・流通などの各モジュールに跨る情報の集計や分析を可能にします。

具体的には、事業領域は企業内の特定の部門や事業部、製品ラインなどの単位で設定しておくことで、企業はこの組織単位で収益性やコスト構造を詳細に把握することができます。また、事業領域は企業の組織構造とは独立して設定することが可能で、これにより柔軟なレポーティングが可能となります。

たとえば、ある企業が北米、ヨーロッパ、アジアの3つの地域で事業を展開しているとします。この企業は「地域」を事業領域として設定し、各地域の売上や利益を個別に追跡することができます。

また、同じ企業が複数の製品ラインを持っている場合、それぞれの製品ラインを別の事業領域として設定し、製品ラインごとのパフォーマンスを分析することも可能です。

SAPのFIモジュールでは、事業領域ごとの財務情報を集計し、財務状況の詳細な分析を可能にします。これにより、企業は事業戦略の策定や意思決定をよりデータに基づいたものにすることができます。

事業領域の設定と活用

事業領域はSAPシステムの設定(カスタマイジング)段階で定義され、その後のトランザクションデータの入力やレポーティングの際に活用されます。

事業領域は任意の設定であり、全ての企業が事業領域を使用するわけではありません。

とは言え、企業のビジネス要件によりますが事業領域をあえて設定しないパターンは多くは存在せず、基本的にはどの会社でも利用する設定です。

Tr-CD : SPRO

IMG ⇒ 企業構造 ⇒ 定義 ⇒ 財務会計 ⇒ 定義:事業領域 と選択します。

blank
図1:spro

新規エントリを押下し、4桁の英数字とテキストを入力します。

blank
図2:事業領域の登録

事業領域の設定自体は非常に簡単ですが、より実践的に使えるようにするには以下の内容を理解しておく必要があります。

組織構造との関係

SAPでは、企業の組織構造を表現するためにいくつかの組織単位が用意されています。

主なSAPの組織設定
  • 会社コード(Company Code)
    これは法的な観点からの最小の組織単位で、財務会計の独立した会計単位となります。会社コードごとに独立した財務諸表(損益計算書、貸借対照表など)を作成することができます。
  • プラント(Plant)
    物流の観点からの組織単位で、在庫の保管場所や生産拠点を表します。
  • 販売組織(Sales Organization)
    販売活動の管理単位で、販売政策や価格設定などを決定します。

これらの組織単位は、企業の組織構造を表現するための「骨格」のようなもので、それぞれが特定の業務プロセスを担当します。

「事業領域」はこれらの組織単位とは独立して設定され、企業内の特定の部門や事業部、製品ラインなどを表すことができます。これにより、同じ組織単位でも異なる事業領域での取引を行うことが可能となります。

事業領域の設定イメージ

たとえば、ある会社コード(例えば、日本の法人)の下で、複数の事業領域(例えば、家電事業部と自動車事業部)が存在する場合、それぞれの事業領域で発生する取引は、その事業領域に割り当てられます。これにより、会社コード全体の財務諸表を作成するとともに、各事業領域の収益性やコスト構造を詳細に把握することが可能となります。

参考 財務諸表バージョン

自動的な事業領域割り当て

SAPでは、特定の条件に基づいてトランザクションを自動的に事業領域に割り当てる機能が提供されています。これは「自動的な事業領域割り当て」と呼ばれ、以下のように動作します。

  • 設定
    システム管理者が、特定の条件に基づいてトランザクションを自動的に事業領域に割り当てるルールを設定します。例えば、「すべてのプラントXからの販売注文は事業領域Yに割り当てられる」といったルールを設定することができます。
  • トランザクションの入力
    ユーザーがトランザクション(例えば、販売注文や請求書など)を入力する際、システムは設定されたルールに基づいて自動的に事業領域を割り当てます。ユーザーが手動で事業領域を入力する必要はありません。
  • レポーティング
    トランザクションが事業領域に割り当てられると、その情報はレポーティングの際に使用されます。例えば、特定の事業領域の売上や利益、コストなどをレポートとして出力することができます。

この自動的な事業領域割り当て機能は、ユーザーが手動で事業領域を入力する手間を省き、データの一貫性と精度を向上させるための重要なツールです。また、これにより企業は各事業領域のパフォーマンスをより正確に追跡し、分析することが可能となります。

内部注文との関連

SAPの「内部注文」は、コスト管理の一部として使用されるツールであり、特定のプロジェクトや活動に関連するコストを追跡するために使用されます。

内部注文は、特定のプロジェクトや活動が発生したときに、そのプロジェクトや活動に関連するすべてのコストを集約します。これにより、企業はプロジェクトや活動のコストパフォーマンスを詳細に分析することができます。

一方で、「事業領域」は企業内の特定の部門や事業部、製品ラインなどを表すことができ、これにより企業は各事業領域の収益性やコスト構造を詳細に把握することができます。

したがって、内部注文と事業領域は、それぞれ異なるレベルでのコスト管理と分析を可能にします。具体的には、内部注文はより短期的で具体的なプロジェクトや活動のコストを追跡し、事業領域はより長期的で広範な視点からのコストと収益の分析を可能にします。

これらを組み合わせることで、企業は全体的なコスト管理とパフォーマンス分析をより効果的に行うことができます。たとえば、特定の事業領域内で発生する内部注文のコストを分析することで、その事業領域のコスト構造をより詳細に理解することが可能となります。

事業領域のレポーティング

事業領域はレポーティングで威力を発揮します。

特定の事業領域に関連する財務情報(例えば、売上、利益、コストなど)を集計し、それをレポートとして出力します。これにより、企業は各事業領域の収益性やコスト構造を詳細に把握することができます。

たとえば、特定の事業領域の売上レポートを作成することで、その事業領域の売上トレンドや顧客の購買行動を分析することが可能となります。また、コストレポートを作成することで、その事業領域のコスト構造やコスト削減の機会を特定することも可能です。

事業領域のまとめ
  • 定義
    事業領域は、企業の内部的な組織単位を表すもので、財務会計、資材管理、販売・流通などの各モジュールに跨る情報の集計や分析を可能にします。
  • 設定と活用
    事業領域はSAPシステムの設定(カスタマイジング)段階で定義され、その後のトランザクションデータの入力やレポーティングの際に活用されます。
  • 組織構造との関係
    事業領域は企業の組織構造(会社コード、プラント、販売組織など)とは独立して設定されます。これにより、同じ組織単位でも異なる事業領域での取引を行うことが可能です。
  • 自動的な事業領域割り当て
    SAPでは、特定の条件に基づいてトランザクションを自動的に事業領域に割り当てる機能が提供されています。これにより、ユーザーが手動で事業領域を入力する手間を省くことができます。
  • 内部注文との関連
    事業領域は内部注文と密接に関連しています。内部注文は特定のプロジェクトや活動に関連するコストを追跡するためのツールで、これを事業領域と組み合わせることで、より詳細なコスト分析を行うことが可能です。
  • レポーティング
    事業領域は様々なレポーティングツール(例えば、SAPの標準レポートやSAP BWなど)で使用され、事業領域ごとのパフォーマンス分析を可能にします。

SAP/ABAPを1から勉強したい方は

SAP/ABAPを1から学習したい初心者の方向けに、できるだけ網羅的にABAPが理解できるよう以下ページに知識体系を整理しています。

特に初心者のうちは、どこから学べばよいか?どう勉強すれば良いか?すらわからない状態になりがち。

ある程度の知識を持ったうえで、はじめて実践的な理解へとつながります。

是非、一度ご覧になってみてください。

このWebサイトは現役のエンジニアが以下3点を目的として運営しています。

  1. 勉強:一度理解した内容を忘れないように。
    → アウトプットは「最強のインプット」である! 
  2. 備忘:忘れたとしても後から見返せるように。
    → 未来の自分への「お手紙」を書いています。 
  3. 共有:〇〇ってこうだったんだ!の感動をシェアできるように。
    → あなたの知識は誰かにとっての「価値ある情報」です。 

副業ブログの始め方はこちらから

スポンサーリンク
FISAP
シェアする
ビズドットオンラインをフォローする
blank
ビズドットオンライン
タイトルとURLをコピーしました