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【図解】CSMA/CDとCSMA/CAの違いを1分でわかりやすく

IT-Skills

情報セキュリティスペシャリスト試験やネットワークスペシャリスト試験で頻出のCSMA/CD方式CSMA/CA方式違いをわかりやすく解説します。

方式利用シーン仕組み
CSMA/CDイーサネット(=有線LAN)を利用したネットワーク通信の衝突を検知して対応する
CSMA/CA無線LANを利用したネットワーク通信の衝突を回避する
CSMA/CDとCSMA/CAの違い

CSMA/CD方式はイーサネットで用いられ、CSMA/CA方式は無線LANで用いられるというのが最も簡単な区別方法です。

が、試験で必要となる知識はそれだけではありません。

このページでは、CSMA/CD方式とCSMA/CA方式の違いをネットワーク初心者向けに解説。最後に実際の試験問題の解き方/ポイントを見ていきます。1分で理解できるよう要点を絞ります。

このページで学べる内容
  • CSMA/CD方式とCSMA/CA方式の違い

ネットワークエンジニアを目指す方であれば知らないと恥ずかしい超・基本知識の1つ。是非最後までご覧ください。

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CSMA/CDとCSMA/CAの違いをわかりやすく

CSMA/CDとCSMA/CAの違いを端的にまとめると以下の通り。

方式利用シーン仕組み
CSMA/CDイーサネット(=有線LAN)を利用したネットワーク通信の衝突を検知して対応する
CSMA/CA無線LANを利用したネットワーク通信の衝突を回避する
CSMA/CDとCSMA/CAの違い

CSMA/CDとCSMA/CAの共通点と相違点をそれぞれ解説します。

CSMA/CDとCSMA/CAの「共通点」

CSMA/CDとCSMA/CAの共通点は、どちらも媒体共有型のネットワークで発生する通信の衝突問題 (=コリジョン) を解決する技術であるという点です。

媒体共有型のネットワークとは、通信機器と通信機器をつなぐ媒体(=ケーブル)を共有するネットワークのことで、日常に例えると1つの道路をみんなで利用する形と一緒です。

媒体共有型ネットワーク

媒体共有型のネットワークでは全員が同じ道路を共有して利用するので、いわゆる通信の交通事故(通信の衝突)が発生する可能性があります。これをネットワークの世界ではコリジョンと呼び、様々な対応方法が考えられています。

コリジョン,通信の衝突

CSMA/CDもCSMA/CAもどちらもこのコリジョンを解決するための技術です。

CSMA/CDとCSMA/CAの「違い」

CSMA/CDとCSMA/CAの違いは大きくは以下の2つです。

方式利用シーン仕組み
CSMA/CDイーサネット(=有線LAN)を利用したネットワーク通信の衝突を検知して対応する
CSMA/CA無線LANを利用したネットワーク通信の衝突を回避する
CSMA/CDとCSMA/CAの違い

端的に言えば有線LANで利用される技術なのか?無線LANで利用される技術なのか?という点で区別できるのですが、なぜ有線LANの場合と無線LANの場合で違う技術を使い分けなければならないのでしょうか。

その答えがコリジョンの検知可否です。

有線LANでは電気信号を用いてデータを伝えるため、ケーブル上で電気信号が衝突したことを検知することができるのですが、無線LANの場合は「電波」を利用するのでコリジョンの検知ができません。

そのため、無線LANで利用されるCSMA/CA方式ではコリジョンの回避を行うのです。一方でコリジョンを検知することができるCSMA/CD方式はコリジョンを検知しデータの再送を行うことでこの通信の衝突という問題を回避します。

CSMA/CD方式の仕組み

CSMA/CD方式のポイント
  • Carrier Sense / Multiple Access
    データを送信する前に伝送路上に他のデータが流れていないか?を確認する
  • Collision Detection
    データが衝突した場合は適当な時間だけ待機しデータを再送する

CSMA/CD方式を詳しく学習したい方はこちら。

CSMA/CD方式とは?ネットワーク初心者向けに1分で分かりやすく

CSMA/CA方式の仕組み

CSMA/CA方式のポイント
  • Carrier Sense / Multiple Access
    データを送信する前に伝送路上に他のデータが流れていないか?を確認する
  • Collision Avoidance
    データが衝突しないようにランダムな時間だけ待機してから通信を開始する

CSMA/CA方式を詳しく学習したい方はこちらの記事をご覧ください。

CSMA/CA方式とは?ネットワーク初心者向けに1分で分かりやすく

最後にCSMA/CDとCSMA/CAに関する過去問を2つだけ解いてみましょう。決して難しくは感じないはずです。

応用情報技術者平成29年春期 午前問31

イーサネットで使用されるメディアアクセス制御方式であるCSMA/CDに関する記述として,適切なものはどれか。

  • ①それぞれのステーションがキャリア検知を行うとともに,送信データの衝突が起きた場合は再送する。
  • ②タイムスロットと呼ばれる単位で分割して,同一周波数において複数の通信を可能にする。
  • ③データ送受信の開始時にデータ送受信のネゴシエーションとしてRTS/CTS方式を用い,受信の確認はACKを使用する。
  • ④伝送路上にトークンを巡回させ,トークンを受け取った端末だけがデータを送信できる。

答えはコリジョンの検知を行うという記述がある「①」です。

ネットワークスペシャリスト平成30年秋期 午前Ⅱ 問2

CSMA/CAやCSMA/CDのLANの制御に共通しているCSMA方式に関する記述として,適切なものはどれか。

  1. キャリア信号を検出し,データの送信を制御する。
  2. 送信権をもつメッセージ(トークン)を得た端末がデータを送信する。
  3. データ送信中に衝突が起こった場合は,直ちに再送を行う。
  4. 伝送路が使用中でもデータの送信はできる。

③と間違いそうになりますが、CSMA/CD方式でコリジョンを検知した場合は適当な時間だけ待ってからデータの再送が行われるので誤り。

答えは「①」です。

ネットワークスペシャリスト令和3年春期 午前Ⅱ 問5

CSMA/CAやCSMA/CDのLANの制御に共通しているCSMA方式に関する記述として,適切なものはどれか。

  1. キャリア信号を検出し,データの送信を制御する。
  2. 送信権をもつメッセージ(トークン)を得た端末がデータを送信する。
  3. データ送信中に衝突が起こった場合は,直ちに再送を行う。
  4. 伝送路が使用中でもデータの送信はできる。

答えは「①」です。

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