ネットワーク通信の基礎知識となる回線交換方式とパケット交換方式について分かりやすく1分で解説します。
簡単に説明すると、回線交換方式は1:1で回線を占有して通信を行う方式。パケット交換方式は、複数:複数で回線を共有して通信を行う方式のこと。
このページでは、両方の通信方式の違い、それぞれの通信方式のメリット・デメリットを図解付きで解説します。
普段何気なく利用している電話やメールを例にあげながら、できるだけ分かりやすく初心者向けに解説します。
ネットワークエンジニアを目指す方であれば常識の1つとして知っておきたい重要知識です。是非最後までご覧ください。
回線交換方式とは?
回線交換方式は1対1の通信を行う場合において回線を占有しながら通信を行う通信方式です。「電話」が回線交換方式で通信をしている分かりやすい例です。
回線交換方式では、1つの回線を占有して通信を行うため、その間他の機器とは通信を行うことができません。
話したい相手が電話している場合にこちらから電話をかけようとすると相手が「通話中」で電話が繋がりません。これと同じです。
もし、通信が終了して回線が占有されていなければ、新たに回線を占有し通信を開始することができます。
これが回線交換方式と呼ばれる通信方式です。
パケット交換方式とは?
パケット交換方式とは複数:複数で回線を共有して通信を行う方式のことです。これは、道路に例えるとわかりやすく説明することができます。
パケット交換方式では、データを1つ1つの小さな小包(=パケット)に分けて、郵便配達のようにデータを届けます。
1つの道路をみんなで共有して使うようなイメージです。
この場合、回線交換方式とは異なり道路は誰かに占有されているわけではないので、通信を今から始めようとする人も自由にデータを送り始めることができます。
例えば、メールを送る際は相手が「メール受信中」かどうかに限らず、こちらの都合でいつでも好きな時にメールを送信することができます。
これはメールの送受信がパケット交換方式で実現されているためです。
これがパケット交換方式と呼ばれる通信方式です。
パケット交換方式の特徴
パケット交換方式は、複数:複数で回線を共有するという点だけではなく、データを小分けにして(=パケットにして)送信するという点もポイントです。
データを1つの塊として送ろうとすると、巨大なダンプカーが道路を通行するようなものなので、大渋滞(=通信速度の低下)が発生してしまいます。
そこで、パケット交換方式では複数の通信機器間で回線をスムーズに共有するための施策として、普通のトラックにも載るサイズの荷物に小分けします。
パケット単位でデータを配送することで、限りある通信回線を無駄なく効率的に運ぶことを実現しています。
スマートフォンを利用している方がほとんどだと思うので「パケット」という単語を聞き慣れている方も多いはずです。
パケットはデータ通信量の「単位」として用いられており、携帯電話各社はこの「パケット」がどれぐらい送信されたか?受信されたか?によって、データ通信制限や通信料金を決定しています。
【まとめ】回線交換方式とパケット交換方式の違い
通信方式 | 方式 | 例 | 特徴 |
---|---|---|---|
回線交換方式 | 1:1で回線を占有して通信を行う | 電話 | 通信速度は安定するが通信効率が悪くなる |
パケット交換方式 | 複数:複数で回線を共有して通信を行う | メール/郵便配達 | 通信速度が遅くなる場合もあるが通信効率・耐障害性に強い |
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