RARP (Reverse Address Resolution Protocol) とはMACアドレスからIPアドレスを取得するために利用される通信プロトコルです。
RARPの逆「IPアドレスからMACアドレスを取得するプロトコル」にARPがあります。
このページではRARPとは何か?なぜRARPが必要になる?そもそもMACアドレスとIPアドレスって何が違うの?という方でも理解できるように前提となる知識もあわせて解説します。
ネットワークエンジニアを目指す方であれば知らないと恥ずかしい基本知識の1つ。是非最後までご覧ください。
RARPとは
RARP (Reverse Address Resolution Protocol) とはMACアドレスからIPアドレスを取得するために利用される通信プロトコルです。
RARPは自分のMACアドレスは分かっているものの、IPアドレスを知らない場合に利用されます。
普段我々が利用するスマートフォンやパソコンでは、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)という通信プロトコルによって、自動的にIPアドレスが設定されます。DHCPが利用できないサーバーの場合でも手動でIPアドレスを設定。これによって、ネットワーク通信を行うすべての通信機器にIPアドレスが割り当てられることになります。
ですが一部のネットワーク機器の中には、IPアドレスを一度設定されても電源が切れたタイミングで設定した内容が消えてしまうものがあります。
そのような機器の場合には電源を入れるたびに毎回IPアドレスの設定が必須となってしまいます。
このような場合に用いられるのがRARPです。
ここまでの内容を理解しておけば各種資格試験の問題も解けるはずです。試しにネットワークスペシャリストの「平成21年秋期 午前Ⅱ 問11」を解いてみましょう。
ただし最近では「IPアドレスを保持できない機器」というのがほとんど存在しないことから、RARPが実際に利用されるシーンは限られています。
が、ネットワーク関連の各種資格試験ではたまに出題されるプロトコルの1つでもあるのでしっかり頭に入れておきましょう。
RARPの仕組みをわかりやすく
では、具体的にどのようにMACアドレスからIPアドレスを取得するのでしょうか。ここからはRARPの仕組みをわかりやすく解説します。
簡単に言うと、RARPの仕組みはRARPサーバへ「自分のIPアドレスを教えて!」と聞くこと、それに対してRARPサーバが「あなたのIPアドレスはこれだよ!」と返答してあげる2つのステップから成り立ちます。
RARPサーバ
まずRARPを利用するにはRARPサーバを用意しておく必要があります。
RARPサーバとは、ネットワーク内にある機器のMACアドレスとIPアドレスの対応表を保持しているサーバです。
IPアドレスを知りたいコンピュータはRARPサーバと通信を行うことで、MACアドレスからIPアドレスを逆引きします。
RARPリクエスト(RARP要求)
IPアドレスを逆引きしたいコンピュータは、自身の所属するネットワーク内に対してRARPリクエストをブロードキャストします。
このとき、RARPサーバ以外のネットワーク機器に対してもRARPリクエストが飛んでしまいまいますが、RARPサーバ以外のネットワーク機器はこのRARPリクエストを無視します。
RARPリプライ(RARP応答)
RARPリクエストを受け取ったRARPサーバは、サーバ内に保持した対応表をもとにRARPリプライ(RARP応答)を返します。
RARPリプライを受け取った機器は教えてもらったIPアドレスを自分のIPアドレスとして設定するという仕組みです。
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