リンクアグリゲーション (Link Aggregation) とは、複数のLANケーブル(物理回線)を1つの論理リンクとして扱う技術のこと。あたかも道路を拡張して1車線から複数車線にするように、帯域の増加や耐障害性の確保をすることが可能になります。
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このページでは、ネットワーク初心者向けにリンクアグリゲーションとは何か?LACPとは何か?を1からわかりやすく解説します。
ネットワークスペシャリスト試験などでも出題されるため、ネットワークエンジニアを目指す方であれば覚えておきたい必須知識の1つです。是非最後までご覧ください。
リンクアグリゲーションとは?
リンクアグリゲーション (Link Aggregation) とは複数のLANケーブル(物理回線)を1つの論理リンクとして扱う技術のことです。
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アグリゲーション (Aggregation) は、日本語にすると「集約」。
複数のリンク (Link) を集約して利用する技術なので、リンクアグリゲーションと呼ばれます。
また別名で「ポートトランキング」と呼ばれる場合もあります。
実際には、スイッチとスイッチ同士。ルーターとルータ。スイッチとサーバ間を以下のように複数のLANケーブルで接続することで実現可能になります。
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例えば、1つのLANケーブルが「10Gbps」の通信速度を持つとします。その場合、リンクアグリゲーションの技術を利用すれば、以下図のように「20Gbps」の通信を実現することができるということ。
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これは、道路の道幅を拡張するようなイメージと同じです。1車線しかなかった道路を2車線にすることで行き来できる車の量を多くしたり、渋滞を解消させたり、片側1車線が工事中でももう1車線で運用することができたり・・・。
これをネットワーク通信に応用したのがリンクアグリゲーション (Link Aggregation) です。
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リンクアグリゲーションはIEEE802.3adで標準化された技術です。
ネットワークスペシャリスト試験などでは「IEEE802.3ad」という用語をヒントにリンクアグリゲーションが出題される場合があるので、これも頭に入れておきましょう。
リンクアグリゲーションのメリット
リンクアグリゲーションのメリットは通信速度を早くすることだけではありません。大きく以下の3つのメリットが存在します。
リンクアグリゲーションのメリット①:通信速度の向上
先ほども解説した通りですが、リンクアグリゲーションでは複数の物理リンクを1つの論理リンクとして扱うことができるため、通信速度の向上が期待されます。
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同時に回線上を流れるデータ量を増加(帯域幅の増加)させることができるため、結果として通信速度が向上するようになります。
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リンクアグリゲーションでは、最大8本の物理リンク(LANケーブル)を1本の論理リンクとして集約することができます。
リンクアグリゲーションのメリット②:負荷分散
リンクアグリゲーションの2つ目のメリットは負荷分散です。
リンクアグリゲーションでは「複数の物理リンクを1本の論理リンクとして扱う」と説明しましたが、実際にデータ転送を行う場合は、送信元のMACアドレスなどを参照してデータを流すリンクを分けているに過ぎません。
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このように1つの回線にデータが集中することがないため、1回戦あたりのデータ転送量は多くの場合減少します。
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1車線より3車線の道路の方が、1車あたりの車の走行量が少なくなるのと同じです。
リンクアグリゲーションのメリット③:耐障害性の向上
3つ目のメリットは耐障害性の向上です。リンクアグリゲーションでは複数の物理リンクを1つの論理リンクとして扱っているので、仮に1個のLANケーブルが破損してしまうような場合でも正常に動作しているLANケーブルを利用して障害を回避することが可能になります。
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道路の1車線が工事中でも、他の車線を利用すればその道は通行止めにはなりません。リンクアグリゲーションを利用していない場合は、1つの物理リンクに障害が起きてしまうと当該リンクに接続しているネットワーク機器はあらゆる通信が遮断されてしまいます。
リンクアグリゲーションは、このように障害に強い(耐障害性の向上)というメリットも存在します。
LACP (Link Aggregation Control Protocol) とは?
最後にLACP (Link Aggregation Control Protocol) についてのご説明です。
LACPとは、これまで解説してきたリンクアグリゲーションの技術を実現するためのプロトコルのです。このプロトコルがあるおかげでどのメーカの通信機器を使っても、リンクアグリゲーションを実現することが可能になるのです。
プロトコルとはコンピュータとコンピュータがネットワークを通じて通信する際に決められた約束事・決まりのこと。
製造メーカーも、OSもCPUも異なるコンピュータ同士が何事もなく通信できるのはプロトコルが事前に決まっているおかげです。逆に言えば、プロトコルが存在しないとお互いにデータを交換したりファイルを連携したりなどの通信を行うことができません。
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プロトコルの例を日常会話に当てはめて説明することもできます。普段私たちがお互い話をすることができているのもプロトコル(何語で話すか?)が決まっているからです。
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お互い事前に「日本語にしましょう!」ということが決まっているおかげで、スムーズに会話をすることができます。何語で話す?というのが分からない状況では、声を届けることができても相手に伝わることはありません。
ネットワークの仕組みを1から学習したい方は
コンピュータとコンピュータはどのように通信をしているのか?インターネットはどのような仕組みで構成されているのか?
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ただし、ページ数も多くさくっと手軽に読める内容ではありません。しかしながら、ネットワークエンジニアを目指す場合、ほぼ全員が一度は読んだことがある書籍なので是非一度読破しておきたい1冊
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ITを1から学びなおしたい方は
システムエンジニアを目指す方や、IT知識を1から身につけたい方は以下のページをご覧ください。
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