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UTPケーブルとSTPケーブルとは?違いと使い分けを1分で解説

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LANケーブルはコンピューターやネットワークデバイス間のデータ通信を可能にする基本的な要素。このLANケーブルを大きく2つに分類するとUTP(非シールドねじれ対)ケーブルSTP(シールドねじれ対)ケーブルの2つのタイプに分けることができます。

参考 イーサネットとは?

このページではUTPケーブルとは何か?STPケーブルとは何か?をご説明します。

UTPケーブルは最も一般的なLANケーブルの1つで、線が金属製のシールドで保護されていないケーブルのこと。(=我々が一般的に思い浮かべる)これにより、柔軟性が高く、取り扱いやすさとコスト効率の良さを兼ね備えています。

図1:LANケーブル

一方、STPケーブルは、金属製のシールドでねじれ対線を保護しており、電磁干渉に強く、より安定したデータ伝送が可能ですが、一般に重く、コストも高いといった特徴があります。

この記事では知っているようで知らないLANケーブルの種類(UTPケーブル・STPケーブル・クロスケーブル・ストレートケーブル)の違いをわかりやすく整理して復習します。

分類レベルケーブルのタイプ説明
LANケーブルローカルエリアネットワーク内のデバイスを接続するためのケーブル
シールドタイプUTPケーブル非シールドねじれ対線を使用したケーブル
STPケーブルねじれ対線を金属製のシールドで保護したケーブル
配線タイプストレートケーブル両端の配線が同じ順序で配置されているケーブル
クロスケーブル一方の端の配線が交差しているケーブル
表1:LANケーブルの種類

早速、UTPケーブルとは何か?から解説を始めます。

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UTPケーブルとは?

結論 UTP(Unshielded Twisted Pair)ケーブルは、その柔軟性、取り扱いやすさ、コスト効率の良さから、最も一般的に使用されるLANケーブルの1つです。これには、UTPストレートケーブルとUTPクロスケーブルの2つの主要なタイプがあります。

UTPケーブルは、シールド(金属製の保護被膜)を持たない複数のねじれ対線(ペア)を使用します。ケーブルが柔軟で取り回しやすいため、オフィスや家庭などさまざまな環境に適しています。

UTPストレートケーブルは、両端のコネクタのピン配置が同じ順序であるケーブルです。これは、通常、スイッチ、ルーター、ハブなどのネットワーク機器とコンピューターや他のエンドポイントデバイスを接続するために使用されます。

一方、UTPクロスケーブルは、一方の端のコネクタのピン配置が交差しているケーブルです。これは、同種のデバイス(例えばコンピューター同士、スイッチ同士)を直接接続する場合に使用されます。ただし、現代の多くのネットワーク機器は自動で信号を調整できるため、クロスケーブルの必要性は減少しています。

STPケーブルとは?

結論 STP(Shielded Twisted Pair)ケーブルは、金属製のシールドによる保護を備えており、電磁干渉からの影響を受けにくいため、特にセキュリティや信号品質が重視される環境に適しています。STPケーブルもUTPケーブル同様、STPストレートケーブルとSTPクロスケーブルの2つのタイプがあります。

STPケーブルは、その名の通り、各ねじれ対線が金属製のシールドで包まれています。このシールドは、外部からの電磁干渉を防ぐことで、データ通信の品質と安定性を向上させます。これは、工場や医療施設など、電磁干渉が多い環境で特に重要です。

STPストレートケーブルは、UTPストレートケーブルと同様、両端のコネクタのピン配置が同じ順序であるケーブルです。このタイプのケーブルは、通常、ネットワーク機器とコンピューターや他のエンドポイントデバイスを接続するために使用されます。

STPクロスケーブルは、UTPクロスケーブルと同様に、一方の端のコネクタのピン配置が交差しています。これは、同種のデバイスを直接接続する場合に利用されますが、現代のネットワーク機器には自動で信号を調整する機能があるため、使用頻度は減少しています。

STPケーブルは、その優れた保護機能により、特定の産業や環境での利用に適していますが、UTPケーブルに比べて重く、柔軟性に欠けるため、設置環境や用途を慎重に検討する必要があります。

ケーブルの選択と使い分け

UTPケーブルとSTPケーブルは、それぞれ独自の利点と用途があり、ネットワークのニーズに応じて適切に選択することが重要です。UTPは柔軟性とコスト効率が高く、一般的なオフィスや家庭向けです。STPは電磁干渉に強く、特定の産業や環境に最適です。

UTPケーブルの最大の利点はその柔軟性とコスト効率です。軽量で取り回しが容易なため、一般的なオフィス環境や家庭での使用に最適です。電磁干渉がそれほど強くない環境であれば、UTPケーブルは信頼性の高い通信を提供します。

一方、STPケーブルは、その追加のシールドにより、電磁干渉からの保護が強化されています。工業施設や医療施設など、電磁干渉が頻繁に発生する環境や、データのセキュリティが重要な場所での使用が推奨されます。しかし、このタイプのケーブルは重く、柔軟性が低いため、設置が難しいことがあります。

また、ストレートケーブルクロスケーブルの選択についても理解することが重要です。ストレートケーブルは、異なるタイプのデバイス(例えばコンピューターとスイッチ)間の接続に使用されます。一方、クロスケーブルは、同種のデバイスを直接接続する際に利用されますが、多くの現代のネットワーク機器は自動で接続タイプを識別し、調整する能力を持っているため、このタイプのケーブルの必要性は減少しています。

まとめ UTPケーブルとSTPケーブルの違い

1. UTPケーブルとは?

  • UTPケーブルは柔軟性とコスト効率に優れる。
  • ストレートケーブルとクロスケーブルの2つのタイプが存在。

2. STPケーブルとは?

  • STPケーブルは電磁干渉に強く、セキュリティが重視される環境に適している。
  • STPにもストレートケーブルとクロスケーブルがある。

4. ケーブルの選択と使い分け

  • UTPは一般的な用途に、STPは電磁干渉が問題となる環境に適している。
  • ストレートケーブルは異なるタイプのデバイス接続に、クロスケーブルは同種のデバイス接続に使用されるが、現代の機器では必要性が減少。

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