文系大学出身。プログラミング未経験。試験まで残り1週間・・・。モチベーションも高まらない・・・。
そんな状況からでも基本情報技術者試験に合格することは可能です!
嘘だろ!とツッコミが来そうなので、IPA 独立行政法人のホームページで発表された自分の点数を貼っておきたいと思います。
この時の合格率は2割強・若干難しめ (※通常は約3割ほど) だったのですが、なんとかぎりぎりで合格することができました。
ちなみに午前問題・午後問題両方60%以上での合格となります。勉強開始は試験日の1週間前!
このページでは、そんな私が1週間で基本情報技術者試験に合格するために行った勉強法を全受験生の1週間前の希望として書き残しておきます。
基本情報技術者試験の試験内容
まずは「1週間の勉強だけで」合格するために試験の内容と構成を今この場で理解しておきましょう。
どのような試験にも共通する話ですが、基本情報技術者試験に出る問題や合格率を事前に把握しておくことで、必要な範囲を必要な分だけ勉強することが可能です。
本番まで残り1週間しかない状況では、「参考書を前から順にひたすら勉強していく」とか「配点が高いところだけを勉強する」とかではなく、どの知識を付ければ合格できるのか?ということを踏まえて対策することが重要です。
ここでは、試験の構成 / 出題形式 / 出題内容に焦点を絞り解説します。
基本情報技術者試験の構成
基本情報技術者試験は「選択式の午前問題」と「多岐選択式の午後問題」に分けられます。合格ラインも試験時間は同じです。
分類 | 出題形式 | 試験時間 | 合格ライン |
---|---|---|---|
午前問題 | 選択式 | 150分 | 60点/100点 |
午後問題 | 長文形式の問題(多岐選択式) | 150分 | 60点/100点 |
午前/午後問題の出題形式と、実際に出題された問題を見ていきます。
基本情報技術者試験―午前問題
午前問題は選択式です。4つの選択肢から1つを選んでいく形なので適当に答えても正答率は1/4です。試験時間が150分のうち80問に回答していく必要があるので単純計算で1問あたり約1分半で解いていく必要があります。
1分半というと短く感じる人もいるかもしれませんが、一つひとつの問題は決して難しいものではないので時間を気にする必要はありません。
基本情報技術者試験:午前問題の形式
時間 : 150分
出題数 : 80問
出題形式: 選択式(4つの選択肢から1つを選ぶ)
基本情報技術者試験: 午前問題―出題例
問:AIにおける機械学習の説明として,最も適切なものはどれか。
午前問題はいわゆる「知識勝負」です。知っていれば解けるし、知らなければ解けません。中にはちょっとした計算問題もありますが量は多くないので、午前のカギは「いかに基礎知識が頭に入っているか?」ということになります。
基本情報技術者―午後問題の形式
午後も午前問題と同様、選択式の問題です(記述式はありません)。ただし、午前問題と異なり複数選択も登場します。
基本情報技術者:午後問題の形式
時間 : 150分(午前問題と同様です)
出題数 : 7問(全11問のうち2問必須・5問選択)
出題形式: 選択式(選択肢は4つとは限らない・複数選択も存在)
基本情報技術者試験: 午後問題―出題例
テレワークの導入に関する次の記述を読んで,設問1~3に答えよ。
ソフトウェア開発会社であるA社では,従業員が働き方を柔軟に選択できるように,場所や時間の制約を受けずに働く勤務形態であるテレワークを導入することにした。
A社には,事務業務だけが行えるPC(以下,事務PCという)と,事務業務及びソフトウェア開発業務が行えるPC(以下,開発PCという)がある。開発部の従業員は開発PCを使用し,開発部以外の従業員は事務PCを使用している。
・・・・省略・・・・
設問1
本文中の「 」に入れる適切な答えを,解答群の中から選べ。
- 開発PCから開発サーバにアクセスできない
- 開発VMから開発サーバにアクセスできない
- 事務PCから開発サーバにアクセスできる
- 事務VMから開発サーバにアクセスできる
設問2
シンクライアント端末から開発サーバにアクセスするときの接続経路として適切な答えを,解答群の中から選べ。
- シンクライアント端末→VDIサーバ→VPNサーバ→開発PC→開発サーバ
- シンクライアント端末→VDIサーバ→VPNサーバ→開発VM→開発サーバ
- シンクライアント端末→VDIサーバ→開発VM→開発PC→開発サーバ
- シンクライアント端末→VPNサーバ→VDIサーバ→開発PC→開発サーバ
- シンクライアント端末→VPNサーバ→VDIサーバ→開発VM→開発サーバ
- シンクライアント端末→VPNサーバ→開発PC→開発VM→開発サーバ
1つの文章を読み、それに関連する内容を各個別に質問していく形です。
1つ1つの文章が長く制限時間内に読み切れない人もいるようですが、究極的に言えば午後問題は「午前問題で必要とされる知識」と相応の「国語力」があれば乗り切れます!
午前問題は8割制すれば午後問題も制覇できる
IPA独立行政法人が公式に発表している最新の得点者分布の表を掲載します。
一般的な基本情報技術者試験の合格メソッドは、午前・午後問題の対策が別々になっています。このサイト以外で解説されている勉強法でもそうですし、大原やTACなどの試験予備校も午前問題/午後問題を分けて対策しています。
しかしながら、上記合格者数データから確認する限り、必ずしも午前問題と午後問題の対策は別である必要はないと言えるのです。かつ、合格した私の確信を込めて言えることは「午前問題が解ければ午後問題も自動的に解ける。」です。
私が何故そんなことが言えるのか。午後問題をほぼ対策せず(※少しだけ対策する必要はあります。これは後程説明します。)に基本情報技術者試験に合格した私の点数をもう一度見てみましょう。
午前問題が約8割、午後問題が約7割です。
この結果と先ほど合格者数データの午前・午後問題の正答率の相関性から考えると「午前で8割取れる人なら午後も6割以上は受かる」ということが言えるのです。
単純に合格率を上から順に足して考察した結果の結論なので、厳密に言うと違うかもしれませんが・・・
また、午前問題(基本情報技術者試験の基本理解)を固めずして、午後問題の対策しても何の意味もありません。なぜなら、午前問題の知識は午後問題を解くための前提知識なのです。
午後問題を攻略するためにテクニカルな裏技を教える人がいますが、その必要は全くなく基礎となる知識を身につけていれば午後問題もクリアすることは可能です。
基本情報技術者試験はSEの登竜門と呼ばれている試験であり、出題内容も難易度も決して簡単なものではありません。だからこそ、エンジニアを目指す方は必ず基本情報技術者試験を取得することをおすすめしています。
せっかく取得するのであれば、テクニカルな裏技で合格を目指すのではなくしっかりと「基礎知識を身につける」ことを目的するのがベスト。
以下の記事では、1人前のエンジニアになるための1ステップとしていかに基本情報技術者試験が重要であるか?を解説しております。是非合わせてご覧ください。
基本情報技術者試験:1週間で合格する勉強法
前置きが長くなってしまいましたが、ここからは本題である1週間の勉強法の解説に移ります。ただし、その方法は難しくありません。一言でずばり言えば、残り1週間の最短ルートの勉強法は「午前問題」のみをひたすら極めるだけです。
これまで解説してきた通りですが、基本情報技術者試験は午前問題が解ければ午後問題も解けるという前提での勉強法です。
午前問題をそこそこに、午後問題もそこそこに、という話ではなく午前問題を9割解けるようにすることで、基本情報技術者試験を合格を目指すわけです。ここからは、午前問題をとにかく解けるようにする!具体的な勉強法の解説です。
ステップ1:神サイト「過去問道場」をブックマーク
過去の基本情報技術者試験の問題が10年以上にわたり、掲載されており、かつ1問1答形式での出題も可能な神サイトである「基本情報技術者試験ドットコム」をブックマークしてください。
残り1週間のお友達になるサイトです。ここで紹介している勉強法では、残り1週間というわずかな時間での対策が必要となることから、移動時間も逃さないよう全ての勉強をスマホで済ませることが可能になります。
ステップ2:「過去問道場」をクリック
上記サイト内の「過去問道場」をクリックします。出題設定は以下の画像の通りに設定します。
過去の全範囲の出題を学習範囲とします。なぜなら、ここで紹介する勉強法は「午前問題を制するための勉強法」とも言い換えができるためです。何度も言いますが、午前問題を制すれば午後問題を制することができるためです。ここだけは一番高いハードルを設定します。過去5年間ぐらいの過去問で出てくる知識ではカバーできません。過去出題された知識は全て押さえておく必要があります。
ステップ3:早速問題を解く
早速問題を解きます。
最初から正解を狙いに行っても良いですが、全く分からない場合はサクッとあきらめてOK。
ステップ4:解説を確認する
選択肢をクリックすると答えと解説を確認することができます。
さて、ここで大切なのが「正解以外の解説も頭に入れる!」ことです。実はこの正解以外の解説が、そのまま今回受験する午前問題の正解となります。
もっと言うとこの解説を頭に入れれば「午後問題の正解が分かる」ようになります。1問1問、正解して喜ぶのではなく、正解したとしても何故その選択肢が正解なのかという解説まで頭に入れる必要があります。
ステップ5:ググる
更に知識を深いものとするために、問題ででてきた分からない単語を調べます。
もちろん参考書で単語の意味を調べるのもOK。ただし、今は各業界のエンジニアが分かりやすく用語解説をしているブログがたくさんあるので、スマートフォンで検索する方がおすすめです。
ステップ5ー1:問題を解いて不正解だった場合
その問題でキーとなる単語を調べます。例えば先ほど例に出した問題であれば、「ISO 9001」が相当します。今のGoogle検索は非常に複雑なアルゴリズムが用いられており、ドンピシャで解説が得られるページが検索の1番上に出てきます。
その際、学んだ内容をgoogleのメモアプリ「Google Keep」などにメモしておくと良いでしょう。そのうえで、次の日の朝にメモした内容を復習し理解できているかどうかを確認し知識を定着させます。
以上のサイクルを繰り返していくことで、午前問題の定着を図ります。結論、ここで説明する勉強法をまとめると、午前問題をひたすら解いて、不明な用語をググりまくる!だけです。
ステップ5ー2:問題に正解した場合
上記サイクルを繰り返すうちに、少しずつ正答率が上昇していきます。実は、基本情報技術者試験は似たような問題が多く出題されています。
外した内容をググって調べているうちに「その問題の答えだけでなく周辺知識も吸収できる」ため、その問題以外でも正解を知っている問題が増えます。正解した場合でさえも、「正解以外の選択肢」についてもより深い知識を得るために深堀学習を行います。
「正解以外の選択肢」がなぜ不正解なのか。正解の1つ上の知識をつけることはそのまま、午後問題の正解を勉強することにつながります。本ページで前述した通り、「午前問題を制すれば午後問題を制する」。これを達成するために必要なのが、午前問題から1つ踏み込んだ知識を付けられているかどうかです。
前日だけ午後問題を解く
試験1日前は、午前問題の勉強をストップします。その上で最後の日だけは午後問題を解く時間を確保しましょう。
ここでは、どれだけ正解できるかを確認するのではなく「午後問題の形式に慣れておく」ことを目的とします。
もし、このタイミングで正答率が60%を下回っても問題ありません。点数が取れない理由は「知識がないから」ではなく「形式が初めてだから」です。
1日前に午後問題の形式を頭に入れておくことで、次の日の本番で実力を発揮することができます。
基本情報技術者試験「アルゴリズム」の勉強法 おすすめ参考書
午後問題を対策しなくても合格できる!と言われても、やはり不安な方は不安でしょう。ここでは、そんな不安を解消する手段としての「アルゴリズム」の勉強法を説明します。
アルゴリズムの問題を一言で説明すると「様々なプログラムのあるべきロジックを問う問題」です。
したがって、これはプログラミング未経験者の場合最難関となります。
もしアルゴリズムに不安がある人は、1冊参考書を購入し学習しておくのが良いでしょう。1週間後までに学習しきるためには、今この時点で書籍を購入すると丁度良いぐらいに家に届きます。
結局は、午前問題を解ける人は午後問題も解けるという図式は変わりません。ただし、午前問題(暗記問題)が苦手な人は、アルゴリズムで参考書を1冊買ったほうが良いでしょう。
基本情報技術者試験―勉強時間
「1週間」といっても、実際の勉強時間は分からないと思うので、時間単位でどれぐらい勉強したかが気になるところですよね?
結論私は「約31時間」です。
31時間のうち午前問題には「27時間」。この27時間をひたすらスマホと向き合い続けます。31時間というと、1日1時間換算で約1か月分の勉強に相当します。
結論:残り1週間でも合格できる
多少強引な勉強法かもしれませんが、プログラミング未経験で文系出身の自分でも基本情報技術者試験に合格することは可能です。
きっとこのページを読んでいる方は既に試験の申し込みを済ませている方がほとんどのはず。残り1週間しかありませんが、不可能ではありません。今からさくっと勉強を開始しましょう!
スタディングという2021年現在約10万人が利用するオンライン資格講座がおすすめです。
スマホ・PC・タブレットで中小企業診断士やFP(ファイナンシャルプランナー)などの学習が可能なサービスなのですが、ITパスポート / 基本情報技術者試験 / 応用情報技術者試験などのIT関連資格の講座も存在していて結構便利なサービスです。
利用者が急増中で今なら無料体験も可能なので是非以下の記事をごになってみてください。