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【SAP】COとは?管理会計とは?初心者向けに3分でわかりやすく解説

CO

SAPの会計系モジュールは、大きく分けて2つ存在します。

参考 SAPとは?

1つがFI(Finance)―。もう1つがCO(Controlling)です。

このページでは、COって何?COってどんなことができるの?導入の目的は?というような疑問をお持ちの方に、COの概要レベルの内容を端的に解説します。

このページで学べる内容
  • COとは何か?管理会計と財務会計の違い
  • COは何ができるか?主要3機能の解説
    • ①CO-OM:間接費管理
    • ②CO-PC:製造原価管理
    • ③CO-PA:収益性分析

SAPエンジニアを目指す方であれば知らないと恥ずかしい超・基本知識の1つです。是非最後までご覧ください。

参考 SAPエンジニアとは?仕事内容や将来性を5分で解説

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【前提】COはSAPのモジュールの1つ

CO(Controlling)はSAPの中のモジュールの1つです。

モジュールとは、簡単に言うと特定の機能の集まりのことで、会計機能であればFI(Financial Accounting)、販売管理系機能であればSD(Sales and Distribution)など、2文字のアルファベットで表現されます。

CO(Controlling)もそれらと同様にSAPを構成する1つのモジュール。管理会計の機能をまとめたものです。

CO:管理会計とは?

では、管理会計とは一体何でしょうか?

結論から言えば、管理会計とは社内向けに費用・収益の分析をすることです。

財務会計も管理会計も、お金の流れを管理するという点では同一ですが、 FIの最終ゴールが「財務諸表の作成」、すなわち社外向けの報告であるのに対し、COのゴールは社内向けのレポートを作成することであるという点で異なります。

CO(管理会計)⇒ 費用・収益の分析 ⇒ 社内向け

FI (財務会計)⇒ 財務諸表の作成  ⇒ 社外向け

SAP COは、企業がコストを効果的に管理し、利益性を改善するのを助けるよう設計。また、COは FI(財務会計)モジュールと密接に統合されており、財務データの一貫性と精度を確保するのに役立ちます。

また、FIモジュールは、財務諸表の作成をゴールを目的としているため、業務内容は比較的どの会社でも同じようなフローを取りますが、COはその会社がどこまで分析を実施したいかによって業務の内容・流れが変わるという特徴を持ちます。

したがって、COについてはモジュールは各企業によって様々な使われ方をしているため、正直ザックリと説明するのが難しかったりするため、COモジュールを専門とするSAPエンジニアの単価(=給料)は比較的高めであるという特徴を持ちます。

COを知れば全業務のエキスパート

COモジュールは、社内向けに費用・収益を分析、レポーティングすることを目的とします。そのため、COモジュールでは社内全てのお金に関するありとあらゆる情報が集まります。

人件費・購買費・生産費・光熱費・・・・。最終的には〇〇費と呼べるお金に関する情報が全てCOに集まってくると言えます。

つまり、COモジュールを使いこなすには、全業務の仕組み・フローをある程度知っている必要がある!!!こと。

以下の図はSAPに関する費用情報の流れ図を簡単に整理したものです。見ればなんとなくイメージがつくかと思いますが、他モジュールからの情報がCOに連携されていることが分かります。

CO(管理会計)とは?
図1:CO(管理会計)とは?

ここからはより具体的に、COはどのような機能で成り立っているのか、具体例を見ながら理解を深めていきます。

COの主要3機能

COの主要機能は以下の3つに分類されます。

COの主要3機能
  1. CO-OM:間接費管理
  2. CO-PC:製品原価管理
  3. CO-PA:収益性分析

それぞれ、どのような機能なのか?具体的な業務との対応を踏まえて、その仕組みを解説します。

①CO-OM:間接費管理

OMとは「Overhead Management」の略です。Overheadとは、いわゆる間接費のことです。管理した間接費を各部門へ配賦を行うことを目的とした機能群がCO-OMと呼んでいます。

間接費とは?

間接費を簡単に説明すると「費用の発生元が1つに特定できない費用」のことです。説明の仕方を変えると「原価に直接関係のない費用」とも説明できます。

例えば、経理部門が電卓を100台を購入したとします。この場合、費用の発生元は明確に経理部門であることが分かります。したがって、電卓100台の購入費用は間接費の反対の「直接費」に分類されます。

では、オフィスの改善として「エアコン」をオフィスルーム全体に導入した場合は、どうでしょうか?費用の発生元は発注元の総務部門でしょうか?経理部門でしょうか?

または、システム部門でしょうか?ーーーーー判断ができませんね。

このように、費用の発生元が1つに特定できない費用が間接費です。CO-OMが間接費を管理します。

ただし、費用の発生元が1つに特定できないと言っても、管理会計上、この「エアコン」導入費用はどこかの部門の費用として計上する必要があります。どの部門に計上するのが正解なのでしょうか?

それを解決するために理解しておく必要があるのが「配賦」という概念です。

配賦

結論から言うと「エアコン」の導入費用は、その恩恵を享受する部門全体に計上するのが正解です。

オフィス全体に導入されたとすれば、この場合は「全部門」に計上するのが正解です。なので、全部門で割り勘をする必要が出てきます。

この場合業務用語として、この費用の割り勘を行うことを「配賦」とよびます。

予め決められた基準にしたがって費用を割り勘して計上―。エアコンなどであれば、部門が占有している面積の広さを基準とするなどして配賦(エアコンの設置費用を各部門に計上)を行います。

間接費管理のための設定が必要

上記で解説したとおり、FIでは管理しきれない「部門」単位の組織設定(=原価センタ)やプロジェクト管理(指図)などが必要となります。

原価センタ・利益センタ、指図などはざっくり「間接費」の「配賦」を行うために設定する、ということもできます。

CO-OMは「間接費管理をする機能」と理解しておきましょう。

②CO-PC:製品原価管理

2個目の主要機能が製品原価管理です。PCとはProduct Costingの略で、直接費を管理する機能群のことを指し示します。

簡単にいうと、直接費を管理・集計し製造原価を計算することを目的とした機能のことと覚えておけば問題ありません。

直接費とは?

直接費は、間接費の反対です。つまり、費用の発生元が1つに特定できる費用のことであり、言い換えれば原価に直接関係のある費用のことです。

全社にエアコンを導入する費用は、費用の発生元を一つに特定できないため間接費であると説明しました。直接費の例を挙げるのであれば、製品を作成するための原材料や、人件費、加工費などがそれに該当します。

1つの製品を作るために直接関係のある費用が直接費です。

エアコンは、製品を作るために直接の関係性はありませんよね。(モチベーションがあがる、とか働く人の効率があがるとかいう関係性はあるかもしれませんが・・・

同じ給料でも、例えば退職金は製造に関係しないため間接費ですが、製造している時間に対しての給料は直接費となります。

CO-OMは間接費を管理することであるのに対し、CO-PCは直接費を管理することを目的とした設定が必要になります。

③CO-PA:収益性分析

最後の機能は、これまで述べてきた2機能で集計した間接費・直接費を用いて、事業別・製品別の原価・利益を分析する機能です。

PAとは、Profitability Analysisの略です。

この3つ目の機能は、とりあえず「レポーティングの機能である」と覚えておけば問題ありません。

光熱費は全社的にどれだけかかっているのか?どの部門が1番利益率が良いのか?などが分かることによって、次年度以降の予算策定業務をベストプラクティスで実施できます。

COはSAPの根幹部分になる

COは他モジュールからのデータが最終的に行きつくモジュールです。

SAPという製品、ERPシステムという概念から考えた際に、COモジュールの設定がメリット最大化の鍵を握ると言えます。

業務とシステム的な仕組みを理解しておくことが重要になります。

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