「エンジニアーSEに転職したけど全然仕事がうまくいかない。」
「何をやってもうまくいかず上司に怒られっぱなしだ・・・」
「どうすれば仕事ができるエンジニアになれるかイメージがつかない。」
このような悩みをお持ちの方に解決のヒントとなる3つのポイントを解説します。
本ページではまずは「仕事ができない」と感じる理由を明確にしています。なぜあなたは今「仕事ができない・辞めたい」と悩んでいるのか?なぜ「あの人は仕事ができていいなと」感じているのか?
それらを明らかにしたうえで「仕事ができない」を解決するための3ステップをご紹介します。
本記事は筆者の経験と以下の書籍「コンサル一年目が学ぶこと」を参考に記述しています。
3分ぐらいで読めるように端的にまとめました。是非最後までご覧ください。
【前提】なぜ自分は「仕事ができない」と感じるのか?
最初にあなたが「仕事ができない」と感じる理由を紐解いておきます。
なぜあなたは「自分は仕事ができない」と感じているのか。
結論から言うと、それはあなたが「クライアント」や「上司」の期待に応えることができていないからです。
プログラマーとして入社したのに思うようにコーディングができないから「仕事ができない」と感じているかもしれません。もしくは、作ったシステムがバグだらけだから「仕事ができない」と感じているのかもしれません。また、お客さんや上司から怒られてばかりだから「仕事ができない」と思いこんでいるのかもしれません。
どれも一面では正しいかもしれませんが、深堀していくと周囲からの期待に応えることができていないからという理由に行きつきます。
仕事ができない=期待に応えられていない
仕事ができないと感じてしまうのは、総じていえば「周囲の期待に応えられていないから」です。
例えば、システムエンジニアになり立ての人で「私が全然仕事ができないのは、プログラミングスキルがないからだ」と思っている人をしばしば目にしますが、これは誤解である場合がほとんど。なぜなら、実はシステムエンジニアは必ずしもプログラミングスキルが必要とされる職種ではないためです。
システムエンジニアという仕事は決してプログラミングありきではありません。例えば「お客さんとの交渉スキル」とか「マネジメントスキル」が特に重要視される場合もあったり、既製品(パッケージ)のカスタマイズスキルさえあればOKな場合もあります。
上司からの評価が落ちてしまうのでは、上司の期待通りにタスクを完成させていないためです。プログラミングができないと嘆いていますが、本当にプログラミングスキル不足が原因で周囲からの評価を下げているのでしょうか?答えは、別のところにあるかもしれません。
「A」を期待されているにも関わらず「B」を一生懸命こなし評価を下げている―。まずは、このギャップを埋め、そしてギャップを1個1個埋めていくことが自信を取り戻すための正道です。
仕事の基本は「期待値」を満たすこと
仕事の基本は「期待値」を満たすことです。では、どうすれば確実に期待を満たせるようになるか?
それが、以下の3ステップです。
「期待値」を正確に把握する
最初のステップとして、求められている期待値(タスク)を正確に把握しましょう。
まずは、1日単位でゴールを明確にするところから。今日チーム全体の中で自分はどのような役割を与えられているのか?何をすれば、ゴールしたといえるのか?
とあるプロジェクトの最初の仕事としてある業務の説明資料作成を頼まれた新人社員がいました。彼は彼なりに一生懸命考え、その業務マニュアルを隅から隅までインプットし、業務の難易度やTipsまでそろえたPPT20ページにも及ぶ資料を完成させました。
が、上司に言われたのは「そんなの求めていない!」という一言。3日かけて一生懸命作った資料をあっさり否定されてしまったのです。
上司が求めていたのは「ざっくりこんな業務だよ!」というのが内部に伝わればOKな簡易資料だったのですが、彼はそれを把握せず、豪華だけど一目ではわかりづらい難解な資料を作成してしまったのです。
はじめに、「誰向けの資料なのか」「概要が分かればよいのか?詳細まで分かるものが良いのか?」もっと言えば「何ページぐらいの資料にすればよいのか?」までを事前に把握しておくべきでした。
最初は1日単位でのタスクがメインでも、評価されるにつれて1週間単位・1か月単位とより大きな期待(タスク)を受けられるようになっていきます。
期待値を満たすための作業ステップを考える
期待値を正確に把握できたら、次はその期待値を満たすためのゴールとマイルストンを明確にします。
すぐに作業に取り掛かるのではなく、何をどのような手順で実施すればゴールにたどり着けるのか?この点を作業の依頼者と大まかに認識を合わせます。
例えば、とあるシステムのバグを調査する、という依頼があったとします。あなたへの期待は明確で「バグの原因を明らかにする」ということです。
しかし、いざ調査を開始してみるとどこから手を付けておけば良いかが全く分からない、なんてことも大いに考えられます。
そこで、事前に作業ステップの合意が必要となります。例えば、「まずは、設計書を確認します。そこで、あたりがつけばプログラムをデバッグします。もしあたりがつかない場合は・・・。」というように話しておけば、依頼者は期待が正確に伝わっているなとさらに安心することができます。
仮に「いやいやその作業ステップはおかしいよ!」ということであれば、その時点で認識の齟齬を修正することができ、後からの手戻りを減らすことができます。
早めの報連相
あとは、タスクに落とし込み作業を実施していくだけですが、このとき頭に入れておきたい重要なポイントがあります。それは「嫌な報告ほど早めにしておく」ということ。
いくら事前に作業ステップまですり合わせをしていても、思った通りの方向でことが進まない場合があります。自分のスキル不足なのか、それとも事前のインプットが不足していたのか?当時は気づかなかった新たな事態が分かったのか?
いずれにせよ、事前に握った作業ステップ通りにことが運ばないと分かった時点で即座に報告することが重要です。
とある機能のバグを改修するタスクを与えられ、作業ステップのすり合わせもばっちりOK。1個1個の作業も想定通り進めてきた。が、最後の最後にテストでバグが修正されていないことが発覚。あと1週間で本番リリースというタイミング。
あなたは以下の選択肢のうち、どちらを選びますか?
本記事では、ここまで期待値を満たすことが重要だと言ってきているので、①を選んでしまう人も多いかもしれません。が、おすすめするのは②です。
②の場合、一見期待を裏切ってしまうかのように見えますが、必ずしもそうではありません。もちろん原因にもよりますが、きっと上司はそこまで強く怒らないはずです。なぜなら、まだ期待を裏切ってはいないからです。残り1週間で何とか出来る可能性があり、ゴールに向かってできることを一緒に行うことができるためです。
①の場合、期限になって自力で何とかできなかった場合が最悪です。これこそが、期待を裏切る行為であり、次から同じ仕事を決して任せてはもらえないでしょう。
これらの3ステップを忠実にこなしていけば、決して「仕事ができないやつ」という評価は下されないでしょう。
最後に:期待値を超える
期待値を満たすというのはあくまでも「基本」です。この記事で解説した内容は決して難しい内容ではありませんでしたよね。そのため期待値を満たし続けるだけでは、決して「仕事ができるやつ」と評価されることにはつながらないのが現状です。
では、どうしたら「仕事ができる人」と評価されるのか?
その答えが「期待値を超えていく」ということです。10日で依頼されたタスクを5日で終わらせること・求められた以上に分かりやすい資料を作ること。いい意味で期待値を超える(期待を裏切る)ことが仕事ができる人の条件です。
書籍「コンサル一年目が学ぶこと」では、期待値に応えることの重要性・プロフェッショナルとしてのマインド、思考術など「仕事ができる人材」になるためのヒントが良い意味で「偏った」紹介をされています。かなり参考になります。