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ネットワークとは何か:IT初心者向けにわかりやすく解説

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ネットワークとは、コンピューターやデバイスが相互に接続され、情報やリソースを共有できるシステムのことを指します。

家の中でWi-FiやBluetoothを利用してスマホや家電を接続するのもネットワークの一種。また、会社内でコンピュータ同士を接続するLANもネットワーク。さらに言えば、インターネットそのものも世界規模で発達したネットワークと言えます。

ざっくりとこのページで「伝えたいこと」は・・・

ポイント1 「ネットワーク」=いろんな機器が相互に接続して通信を行う仕組み

ポイント2 相互に通信するためには共通のルールが必要

ポイント3 インターネットは世界共通のルールで運営されている世界最大のネットワーク

このページでは、ネットワークが必要となった背景や歴史を踏まえて、ネットワークとは何か?をIT初心者向けにわかりやすく解説。

これからネットワークの基礎を勉強する方にとって押さえておきたい基本知識を網羅的に提供します!

このページで学べる内容
  • ネットワークとは何か?
  • ネットワークの歴史
    • インターネットとは?
  • ネットワークの要素

読者特典 0から学ぶネットワーク入門

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ネットワークとは?

「ネットワーク」とは、コンピュータ、スマートフォン、サーバーなどのデバイス同士を接続して、データやリソースを共有・交換するためのシステムのことです。

ネットワークとは
図1:ネットワークとは

ある意味では機器と機器が接続され相互に通信しているものは基本的には「ネットワーク」を構成していると言えます。家のプリンターとPCが通信している場合、これはまさに小さな「ネットワーク」を構成している1つの例になります。もちろんPCとプリンターだけではなく、スマート家電とPC、ルーターとスマートフォンなど様々な機器が相互に通信を行っていればそれは「ネットワーク」と呼ばれます。

今あなたはこのページを閲覧し記事を読んでいますが、これはあなたのパソコンやスマートフォンとビズドットオンラインのWebサーバが相互に通信をしている結果。したがって、あなたのPCとWebサーバが1つの大きなネットワークの一部を構成していると言えます。

参考 Webサーバとは?

このように、現代では世界中のありとあらゆるデバイス・機器が相互に接続されており、今ではその巨大なネットワークが「インターネット」と名付けられ世界共通のルールで運営されています。この世界共通のルールを学ぶことであなたは自由な通信を行ったり、インターネット上でサービスを公開することができるようになります。

このページでは、なんとなくぼんやりしている「ネットワーク」「インターネット」の誕生の歴史と発展の経緯をさぐりながら、「ネットワーク」という言葉の解像度をあげていきたいと思います。

ネットワークの歴史的経緯を知ることで、その必要性や重要性をより深く理解することができます。

歴史1:ネットワークが成立した背景

まずは「ネットワーク」が誕生する前の時代から遡ります。

コンピュータが登場した初期には、1台のコンピュータが1つの機械として独立(=スタンドアロン)して機能していました。

参考 スタンドアロン

コンピュータがネットワークに接続しないで利用される状態をスタンドアロンと呼びます。
今で言うところの「機内モード」のような状態で、他のコンピュータや周辺機器などと一切動作の関連がない状態を表します。

電卓もその意味では、他の電卓と接続されておらず1台が単独で動作しているという意味でスタンドアロンで使われているということができます。

コンピュータ(和訳:計算機)となっているように、コンピュータはそもそも高性能な計算機のような扱いで、それ1台で何かを実行するために用いられる(=他の機器と通信をすることはない)のが当時は一般的でした。

コンピュータが発明され徐々に多くの場面で利用されるようになるにつれ、データやリソースの共有が求められるようになります。例えば、コンピュータAのデータを利用して、コンピュータBが計算を行ったり、その結果をまた別のストレージに保存したり・・・など。

当時はコンピュータが互いに通信するようにはできていなかったので、例えばデータの共有が必要になった場合にはフロッピーディスクなどを利用して人が人力で運んだりすることが一般的。これを専門用語でスニーカーネットワークと呼んだりします(=人が歩いてデータを共有することで1つのネットワークを構成していることを表した言葉)が、コンピュータの登場から間もなくネットワークの構築の必要性が高まりました。

複数のコンピュータを相互に接続し、効率的なデータやリソースの共有を可能にするネットワークを構築することで、例えば北海道と沖縄に支店を持つ会社でも効率的な運営が可能になります。

ネットワークの必要性
図2:ネットワークの必要性

そのような便利さと効率性を求めて生まれ発展してきたのが今のインターネットです。

歴史2:ARPANET

ネットワークの歴史の始まりは、1960年代のARPANET(Advanced Research Projects Agency Network)です。これは、アメリカ国防総省の研究プロジェクトとして開発された最初のネットワークで、複数のコンピュータを接続し、遠隔地での情報共有やコンピュータリソースの利用を目的としていました。

ARPANETは、主に研究者や学者のコミュニケーションのために開発されました。

このネットワークを構築することで、異なる地域にいる研究者たちがデータや情報を共有することができるようになりました。ARPANETは今のインターネットの全身とも呼べるネットワークで、今のパケット交換方式と呼ばれる通信方式が確立されたのもこのタイミングです。

参考 パケット交換方式とは

年代イベント・発展
1957年Sputnikによる米ソの宇宙開発競争が開始
1962年J.C.R. Lickliderがインターギャラクティックネットワークの概念を提唱
1966年Lawrence G. RobertsがARPANET計画のリーダーになる
1968年ARPANETの最初の計画がBBN社によって開始される
1969年最初のARPANETノード(UCLA、SRI、UCSB、ユタ大学)が設立
1971年レイ・トムリンソンが電子メールを開発
1972年ARPANETで初めてのパブリックデモが行われる
1973年ARPANETがヨーロッパ(ノルウェー、イギリス)へ拡大
1974年TCP/IPプロトコルがVint CerfとBob Kahnによって開発される
1980年代ARPANETからTCP/IPプロトコルへの移行が開始される
1983年ARPANETがTCP/IPプロトコルに完全移行する
1985年NSFNET(National Science Foundation Network)が設立される
1989年ティム・バーナーズ=リーがWorld Wide Webを発案する
1990年ARPANETが公式に解散される
1990年代インターネットが急速に普及し、現代のインターネットが形成される
参考:ARPANETの歴史

歴史3:インターネット

ARPANETが成功し、その技術が発展することで、世界中のコンピュータネットワークが相互に接続されるインターネットが誕生しました。

インターネットとは
図3:インターネットとは?

インターネットといっても、結局は1つ1つのデバイスが相互に接続され、それが世界中に張り巡らされているだけのもの。この原型がARPANETであり、現代でも世界中にその範囲が拡大し続けています。

インターネットは、情報やリソースを世界中で共有できるようになり、コミュニケーション、ビジネス、学術研究など、あらゆる分野に革新をもたらしました。同時にローカルなコミュニティ(会社や個人など)でもインターネットの技術を利用したLANやWANなどの構築するなど、一気にネットワークの利用が進みました。

参考 LANとWAN

歴史4:プロトコル

世界規模でコンピュータやデバイスを通信させるためには、デバイス同士が相互に決まったルールに沿って通信を行う必要があります。ルールが存在しなければ、以下の図の通り適切なコミュニケーションを行うことができません。

ネットワークとプロトコル
図4:ネットワークとプロトコル

このため、ネットワーク通信を成立するための決まり事を世界全体で通信プロトコルとして定義。通信する相手のコンピュータの特定方法だったり、データを送り届ける方法だったり。また、電気信号で通信を行う方法や、コンピュータの画面に文字を表示させる方法など。

ネットワークエンジニアの勉強と言ったらこの通信プロトコルの学習です。1つ1つのルールを理解することで、日々発生するバグの対応や新たなネットワーク構築を行うことが可能になるのです。

ここからは、ネットワークを学習していくうえで基本となる知識についてご説明します。

ネットワークの主な構成要素

ネットワークを知るにはどのようなことを学べば良いのか?をざっくり一覧化でお見せします。

ネットワークエンジニアを目指す方はまずは「こんな感じのことを知っていけば良いのね!」となれればOKです。

  1. プロトコル
    TCP/IPHTTPFTPDHCPDNSなどデータ通信に関連するプロトコルを理解する。
  2. ネットワークトポロジー
    スター、バス、リング、メッシュ、ツリーなど、ネットワークの物理的・論理的構造を学ぶ。
  3. ネットワークデバイス
    リピータスイッチ、ルーター、ファイアウォール、アクセスポイントなど、ネットワーク機器の機能と設定方法を習得する。
  4. IPアドレスとサブネットマスク
    IPv4およびIPv6アドレスサブネットマスク、CIDR表記法、サブネット分割の方法を理解する。
  5. ドメインネームシステム (DNS)
    DNSの仕組み、Aレコード、CNAMEレコード、MXレコードなどの基本的なレコードタイプを学ぶ。
  6. ルーティングプロトコル
    OSPFRIPBGPなどのルーティングプロトコルの基本原理と設定方法を習得する。
  7. ネットワークセキュリティ
    ファイアウォール、VPN、暗号化、認証、IDS/IPSなど、ネットワークの安全性を確保するための技術とポリシーを学ぶ。
  8. 無線ネットワーク
    Wi-Fiの規格、無線周波数、チャネル、アクセスポイント、SSID、暗号化方式(WPA2/WPA3)などを理解する。
  9. トラブルシューティング
    ping、traceroute、nslookup、Wiresharkなど、ネットワークの問題を診断・解決するためのツールと手法を習得する。
  10. ネットワーク設計と管理
    ネットワークアーキテクチャ、帯域幅管理、QoS、トラフィックシェーピング、フォールトトレランス、ネットワーク監視など、効率的で信頼性の高いネットワークシステムを構築・維持する方法を学ぶ。

【まとめ】ネットワークとは?

このページのまとめ
  • 定義: デバイス同士を接続し、データやリソースの共有・交換を行うシステム。
  • 通信プロトコル:
    • TCP/IP: インターネットの基盤となるプロトコル。
    • HTTP/HTTPS: ウェブページの取得に使われる。
    • FTP: ファイル転送のためのプロトコル。
    • SMTP, IMAP, POP3: 電子メールの送受信に関連するプロトコル。
  • ネットワークの種類:
    • LAN (Local Area Network): 小規模な範囲(オフィスや家庭)でのネットワーク。
    • WAN (Wide Area Network): 大規模な範囲(都市や国間)を結ぶネットワーク。インターネットはWANの一例。
  • 歴史:
    • 1960年代: 米国国防総省がARPANETを開始。インターネットの前駆け。
    • 1970-80年代: TCP/IPの開発と導入。
    • 1990年代: World Wide Web (WWW) の登場。インターネットの普及が急速に進む。
    • 2000年代以降: 高速ブロードバンド、無線ネットワーク、スマートデバイスの普及。
  • 目的:
    • 情報の伝達や資源の共有
    • デバイス間のコミュニケーションの効率化
    • オンラインサービスへのアクセス

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