ネットワークとは何か:IT初心者向けにわかりやすく解説

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ネットワークとは、コンピューターやデバイスが相互に接続され、情報やリソースを共有できるシステムのことを指します。

家の中でWi-Fi/Bluetoothを利用してスマホや家電を接続するのもネットワークの一種であり、会社内でコンピュータ同士を接続するLANもネットワーク。さらに言えば、インターネットそのものも世界規模で発達したネットワークと言えます。

ネットワークが必要となった背景や歴史を踏まえて、ネットワークとは何か?をIT初心者向けにわかりやすく解説します。

このページで学べる内容
  • ネットワークとは何か?
  • ネットワークの歴史
    • インターネットとは?
  • ネットワークの要素

これからネットワークを学習しようとする方向けに、前提として知っておくと今後の学習がスムーズに進む知識を網羅的に記載しました。是非最後までご覧ください。

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ネットワークとは?

「ネットワーク」とは、複数のコンピュータやデバイスを接続して、データや情報を共有することができる仕組みのことです。これによって、異なる場所にいる人々が同じデータを共有することができるようになります。

ネットワークが成立した歴史と背景を簡単にご説明します。

歴史1:ネットワークが成立した背景

コンピュータが登場した初期には、一台のコンピュータが独立(=スタンドアロン)して機能していました。

参考 スタンドアロン

コンピュータがネットワークに接続しないで利用される状態をスタンドアロンと呼びます。
今で言うところの「機内モード」のような状態で、他のコンピュータや周辺機器などと一切動作の関連がない状態を表します。電卓もその意味では、他の電卓と接続されておらず1台が単独で動作しているという意味でスタンドアロンで使われているということができます。

コンピュータ(和訳:計算機)となっているように、コンピュータはそもそも高性能な計算機のような扱いで、それ1台で何かを実行するために用いられるのが当時は一般的でした。

しかし、コンピュータが多くの場面で利用されるようになると、データやリソースの共有が求められるようになります。これにより、複数のコンピュータを相互に接続し、効率的なデータやリソースの共有を可能にするネットワークが必要となりました。

歴史2:ARPANET

ネットワークの歴史の始まりは、1960年代のARPANET(Advanced Research Projects Agency Network)です。これは、アメリカ国防総省の研究プロジェクトとして開発された最初のネットワークで、複数のコンピュータを接続し、遠隔地での情報共有やコンピュータリソースの利用を目的としていました。

ARPANETは、主に研究者や学者のコミュニケーションのために開発されました。

このネットワークを構築することで、異なる地域にいる研究者たちがデータや情報を共有することができるようになりました。ARPANETは今のインターネットの全身とも呼べるネットワークで、今のパケット交換方式と呼ばれる通信方式が確立されたのもこのタイミングです。

参考 パケット交換方式とは

年代イベント・発展
1957年Sputnikによる米ソの宇宙開発競争が開始
1962年J.C.R. Lickliderがインターギャラクティックネットワークの概念を提唱
1966年Lawrence G. RobertsがARPANET計画のリーダーになる
1968年ARPANETの最初の計画がBBN社によって開始される
1969年最初のARPANETノード(UCLA、SRI、UCSB、ユタ大学)が設立
1971年レイ・トムリンソンが電子メールを開発
1972年ARPANETで初めてのパブリックデモが行われる
1973年ARPANETがヨーロッパ(ノルウェー、イギリス)へ拡大
1974年TCP/IPプロトコルがVint CerfとBob Kahnによって開発される
1980年代ARPANETからTCP/IPプロトコルへの移行が開始される
1983年ARPANETがTCP/IPプロトコルに完全移行する
1985年NSFNET(National Science Foundation Network)が設立される
1989年ティム・バーナーズ=リーがWorld Wide Webを発案する
1990年ARPANETが公式に解散される
1990年代インターネットが急速に普及し、現代のインターネットが形成される
参考:ARPANETの歴史

歴史3:インターネット

ARPANETが成功し、その技術が発展することで、世界中のコンピュータネットワークが相互に接続されるインターネットが誕生しました。

インターネットは、情報やリソースを世界中で共有できるようになり、コミュニケーション、ビジネス、学術研究など、あらゆる分野に革新をもたらしました。同時にローカルなコミュニティ(会社や個人など)でもインターネットの技術を利用したLANやWANなどの構築するなど、一気にネットワークの利用が進みました。

参考 LANとWAN

世界規模でコンピュータやデバイスを通信させるためにインターネットでは多くの決まり事(=通信プロトコル)が存在します。

通信する相手のコンピュータの特定方法だったり、データを送り届ける方法だったり、逆に受け取る方法だったり。ネットワークエンジニアになるための最初の一歩はこの通信プロトコルを学習することで、どのように普段我々が地球の裏側の端末とデータ交換をしているのか?を説明できるようにならなくてはいけないのです。

何となくネットワークとは何か?をつかめたかと思うので、最後にネットワークとは何か?を知るために必要な主な構成要素を最後に解説します。

ネットワークの主な構成要素

ネットワークを知るにはどのようなことを学べば良いのか?をざっくり一覧化でお見せします。

ネットワークエンジニアを目指す方はまずは「こんな感じのことを知っていけば良いのね!」となれればOKです。

  1. プロトコル
    TCP/IPHTTPFTPDHCPDNSなどデータ通信に関連するプロトコルを理解する。
  2. ネットワークトポロジー
    スター、バス、リング、メッシュ、ツリーなど、ネットワークの物理的・論理的構造を学ぶ。
  3. ネットワークデバイス
    リピータスイッチ、ルーター、ファイアウォール、アクセスポイントなど、ネットワーク機器の機能と設定方法を習得する。
  4. IPアドレスとサブネットマスク
    IPv4およびIPv6アドレスサブネットマスク、CIDR表記法、サブネット分割の方法を理解する。
  5. ドメインネームシステム (DNS)
    DNSの仕組み、Aレコード、CNAMEレコード、MXレコードなどの基本的なレコードタイプを学ぶ。
  6. ルーティングプロトコル
    OSPFRIPBGPなどのルーティングプロトコルの基本原理と設定方法を習得する。
  7. ネットワークセキュリティ
    ファイアウォール、VPN、暗号化、認証、IDS/IPSなど、ネットワークの安全性を確保するための技術とポリシーを学ぶ。
  8. 無線ネットワーク
    Wi-Fiの規格、無線周波数、チャネル、アクセスポイント、SSID、暗号化方式(WPA2/WPA3)などを理解する。
  9. トラブルシューティング
    ping、traceroute、nslookup、Wiresharkなど、ネットワークの問題を診断・解決するためのツールと手法を習得する。
  10. ネットワーク設計と管理
    ネットワークアーキテクチャ、帯域幅管理、QoS、トラフィックシェーピング、フォールトトレランス、ネットワーク監視など、効率的で信頼性の高いネットワークシステムを構築・維持する方法を学ぶ。

ネットワークとは何か?をまとめます。

カテゴリ説明
定義ネットワークは、コンピューターやデバイスが相互に接続されて、データやリソースを共有するシステムです。
歴史1. 1960年代: ARPANETが開発され、インターネットの基礎が築かれる。
2. 1970年代: TCP/IPプロトコルが開発され、インターネットの拡大が始まる。
3. 1980年代: NSFNETが設立され、インターネットが大学や研究機関に普及する。
4. 1990年代: World Wide Webが登場し、インターネットが一般家庭に普及する。
主要な構成要素1. プロトコル: データ通信の手順(例: TCP/IP, HTTP, DNS)。
2. ネットワークデバイス: データを転送する機器(例: ルーター、スイッチ)。
3. IPアドレス: デバイスの一意の識別子。
4. DNS: ドメイン名とIPアドレスの対応を管理するシステム。
5. ISP: インターネット接続サービスを提供する企業。
背景1. コンピューター技術の進歩と普及が、ネットワークの発展を促進した。
2. グローバルな情報共有のニーズが増加し、インターネットが急速に拡大した。
3. ネットワーク技術の発展が、新たなビジネスモデルやオンラインサービスの登場を促した。

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